神社・お酒・奉納

今回は読み物として「神社とお酒」について。

皆さんの参拝される神社で、社務所があってご祈祷を受け付けている神社には全て「お酒」がお供えされているかと思います。
また、社務所のない神社やご家庭や仕事場の神棚にも必ずお酒が捧げられています。
今回は原点に立ち返り、解説を致します。
霊能者的というよりは、現実的な視点から書き記します。

◆なぜ神様はお酒(日本酒)なのか?

・神の発生と作物
まずは神社神道とはなんぞや?という事から語らねばなりませんが、日本列島で二千数百年以上前の時代に、畑を耕し衣服を作り住居を建て住まい、という農耕を中心とした衣食住がありました。
その中で大雨洪水・日照り・強烈な風などで作物が生育しなくなったら最悪村ごと絶えてしまうわけで、自然というものに人は畏怖しながらも、その恵みを享受していたわけです。
無事に作物が育って何事もなく生活していけるというのはこれ以上無い幸せであり、その幸せを願って人は自然というものに対しての畏敬の念を「アニミズム(自然崇拝)」という原初の信仰へと転換させます。

大自然=神を拝めば作物はしっかり育って大雨や日照りで大変なことにならないのではないか?という考えに至ったわけです。
これらは古代エジプトだろうがシュメールだろうがどこだろうが何だろうが、人々に村社会や農耕が発生すれば自然とこの「自然=神を拝めば全部うまくいく」という思考回路に世界中が至っていたそうです。
科学なんてものが存在しない時代には「よく分からん状態をなんとかするにはよく分からんものを頼るのが良いに決まってる!」というのが唯一の正解なわけです。
そして人は神(大自然)を拝み、農耕の技術を切磋琢磨しながら生き続けてきました。

そんな中で神様のおかげで立派な作物ができた!作物を神様にお供えしよう!というわけで太陽や雨や風や土などのお恵みに感謝して、神様にご報告とお返しをかねてお供え物をしたわけです。

・なぜ日本酒?
日本酒は御存知の通り米から造られます。
今でこそ稲畑は無限にありますが、その原初中の原初の種、一番最初の稲穂は神様が日本にもたらしたものである!と古事記に書いてあります。

米というのは神様がもたらした物なのです。その子の孫のひ孫…という無数の系譜の末端に現代の米があるわけです。
米一粒には神様が~というのは、神様向けの奉納米が作られる田んぼ以外では無いかと思うのですが、少なくとも神様がもたらして下さったものの末端なわけです。米というのはありがたい存在です。

その神様から頂戴した種から派生したお米様を、人が手塩にかけて育てる。
その中では太陽や風や雨や土や農家のじいちゃんの努力やそれを支える妻や家族の苦悩や害虫駆除やらなんやら、無数の戦いとドラマがあるわけです。
そうしてやっとの思いで出来上がった米を、人が技術の粋を集めて伝統と革新を連綿と続けてきた技術において、更に更に時間と手間暇を掛けて無数の戦いとドラマもありつつ「日本酒」という至高にして究極の成果物へと昇華させるわけです。ありがたくて涙が出ます。

その究極的に昇華に昇華を重ねた物を神へお供えする、それが日本酒であり、世界に誇るべきSAKEです。
常に神様へお供えするべき、ありがたい存在であることがご理解できたかと思います。日本酒とは偉大な存在です。

ちなみに焼酎や梅酒やジャパニーズウイスキーを備えるのは邪道ですので、主に焼酎を間違えてお供えしないようにして下さい。あと日本酒の鬼殺し。日本酒ですが鬼と殺しという忌み嫌われるべき単語が入っているので、お供えとしてはノーです。
キリスト教の教会にデビルキラーという名前のワインを納めるようなものです。

◆日本酒の奉納

・なぜ奉納するの?
そんなこんなで二千数百年に及ぶ日本における農耕の歴史と技術革新の粋を集めたのが日本酒で、今から1900年前には既に日本に酒があったとの記述が中国の歴史書にあるそうですが、そのお酒を奉納する意味について。

神様というのは大自然ほどに人知の及ばぬ遙かなる高みのそのまた高みの向こう側の存在にあらせられるため、その神様にお願いを差し上げ、あまつさえ聞いて頂く事はとてもむずかしい事です。

人間的にどうか、願い事が客観的に重要な事であるか、願いを叶えた事の影響がどうかとか、礼儀作法は、神に対するマインドはどうか、罪深いかどうか、世の中にとって役立つ人間かどうか等々、色々と考慮された上で願いを聞くか聞かないか、叶えるか叶えないかを検討されるかと思います。

ただし人間、欠けた生き物です。
罪の無い人間などほとんど居ませんし、人間的に完璧な人ばかりではありません。願い事は客観的に見てどうでもいいことかもしれないし、願いを叶えた事で他の人が多少なりとも不幸になるかもしれない。
そして礼儀作法はなっていないかもしれないし、無知識過ぎて神社に仏様が居ると思っているかもしれない。世の中にとってなんら必要のない人間かもしれないし、正直言って叶えてあげたくない人の叶えてあげたくない願いかもしれない。

だからこそそこで、お捧げ物です。
(礼儀作法(参拝方法)と知識はお手持ちのスマホやパソコンで最低限補って下さい。)

日本の農耕の歴史と文化と神のお力添えの結晶である日本酒を携えて神様にお願い差し上げれば、割とどうでもいい願いを持ったどうでもいい人でも「分かってる人」扱いされ、最低でも願いは100%聞き届けられます。
その先に叶えるかどうかに関しても、かなり加味される事でしょう。
その上でご祈祷を5000円程度で受けて、社務所にお酒を奉納した上での祈祷「御酒奉納祈祷(みきほうのうきとう)」を受けましたらば、完全に神様へ正式正当に願いを届け、叶える事に関しても相当に強く加味して頂ける事でしょう。

もちろん、感謝をお伝えするためにお酒を奉納しご祈祷をお受けすることも大変よろしいかと思います。

・奉納する日本酒について
お賽銭は高い金額を投入したとしても神社の繁栄と継続に好影響な部分が大きく、神様に直接的に捧げるものではありません。それもまた喜ばしい事ですが、高い日本酒を捧げる事の方がより直接的に神様にお届けする事ができ、大変喜ばれる事でしょう。

霊能者である私が推奨する日本酒の金額は「5,400円以上」です。一升瓶で一本で良いです。
このランクの酒は不味いものが存在しないのと、酒造所の中でも高い技術を用いてプライドを持って制作している誇り高きモデルである事から、神様に美味しくお召し上がり頂ける日本酒に違いありません。

一般的には一本2,000円~3,000円の日本酒を奉納される方がほとんどなのですが、それらよりも高い金額の日本酒をお捧げする事により「すごい酒が来たぞ!」と神様に感じて頂き、奉納した人間やその願いをより明確に示す事ができるかと思います。

そして霊能者である私が仕事上の案件で使う酒は、最近では「10,800円クラス」の酒です。確実に願いを届け確実に叶えて頂けるよう、最善最高最上の選択肢を取りたいからです。

このクラスを越える日本酒は、一部の酒造メーカー以外にはありません。文句なしの最上位です。
このクラスになると大体が桐箱入りで、日本酒が大嫌いな人が飲んでも「なにこれすごい美味しい!」と例外なく言わせるレベルで、もはや宝石を飲んでいるかのような贅沢な時間を生み出す代物です。

このランクのお酒を神様にお供えする参拝者は「信心深い大社長」以外はほとんど居らず、神様はきっと目を皿のようにしてどんな人がどんな願いを届けに来たのかをまじまじと観察し、相当前向きに検討して下さるでしょう。

醴泉 正宗(れいせん・まさむね) 獺祭二割三分(だっさい・にわりさんぶ) 英勲 純米大吟醸 一吟(えいくん・じゅんまいだいぎんじょう・いちぎん)の三つは、実際に神様にお捧げした上でこれ以上無い反応を頂いたお酒です。

獺祭(だっさい)は名実ともに日本最高の酒と名高いため、迷ったら獺祭の5,400円級「獺祭 三割九分」もしくは10,800円級の「獺祭二割三分」が良いでしょう。
希少性があるお酒のため、実店舗ではどこも在庫がない場合が多い品ですが、ネットであれば在庫はいくらでもあるかと思います。

・奉納するために必須!「のし」
漢字で書くと熨斗です。お酒の箱をパッケージングした上で、更にその上から「のし紙」というのをかぶせます。
のし紙とは、要するに「何のために誰が持ってきたのか」が書いてある紙です。
結婚式のご祝儀を財布からダイレクトに出さないのと同じで、奉納においては礼儀として絶対に必要です。

この「のし」を付けるのはお酒やさんは全てサービスで行われます。
書き方としては「奉納 佐藤太郎」もしくは「奉納 佐藤家一同」のように書いて頂きます。お酒やさんには、「外のし 奉納 佐藤太郎」と伝えて頂ければ、正しく奉納すべき代物が完成します。

・いざ奉納
礼儀作法(鳥居の前で一礼、手水舎の作法、二礼二拍手一礼、参道は自分から見て左側を歩く、お賽銭は投げずに賽銭箱にするりと落とし入れる、みそぎのために参拝前にお風呂またはシャワーを浴びる)を守って頂き、社務所へ「こちらを奉納させて下さい!」とお渡しすれば大丈夫です。
ご祈祷を合わせる場合は「こちらの奉納とご祈祷をお願いします!」と言えば通じます。
(祈祷を行わない場合は、お酒の奉納を先に行ってから参拝をして下さい。)

これにより、神様へと「神様の恵みと人の技術と努力の粋を集めた究極の成果物、日本酒」が届けられます。
かくして願い事が叶いましたら、再度感謝の気持ちとして奉納をされるとより良いかと思います。その際にご祈祷を受けるのでしたら、「神恩感謝」名目でご祈祷をお受け下さい。

・奉納後のお酒はどこへ行くの?
神様へ届けられ、1~2ヶ月ほどすればお酒はお下げされます。
その際、神職や地元の氏子(神社を崇敬し支援している方々)に配布されます。
うらやましい。

◆注意事項
・縁切りを神社で願うことは「神様が決定付けたご縁を人間ごときが否定する事」になりますので、絶対に行わないで下さい。
・お酒はワレモノなので、慎重にお運びして下さい。尊いものを尊い神様に捧げる、という意味で、参拝道中はなるべく地面に直接置かない方が良いでしょう。

◆さいごに
そんなこんなで「神社・お酒・奉納」でした。
皆さんも何かお願いごとがありましたら、お酒を片手に正式正当な神社参拝と祈願をされてはいかがでしょうか。

皇導