霊能者占い鑑定所 神気界の成り立ちと、初代皇導
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初代皇導の成り立ち
二代目である私の実の父、今は亡き初代の皇導<コウドウ>の事を説明しなければなりません。
初代皇導は臨死体験を二度経験し、以来周囲が身震いするほどに直感力が鋭い人物でありました。
1993年頃、秋田県にて教育関係の会社経営者であった初代のもとに、ある夜、目もくらむような光が降り立ったと言います。
その光は神を名乗り「あなたに力と、私の分身を授けます。これから人を救い導きなさい。」と話したと伝え聞いております。
初代の会社の若い女性社員が偏頭痛に苦しんでおり、それを何とかしてあげたいと思った初代はその女性の頭に手を当て気功の真似をしてみたところ、瞬時に頭痛が解消されたと言います。
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メディアからのアプローチ
「ムー」という老舗スピリチュアル雑誌の方がプロのヒーラーを引き連れインタビューに来られ、その場で「全世界で三指に入る至高のヒーラーである」と評されたそうです。
その記事が紙面掲載されるやいなや、「ヒーリングアルファ」の前には連日営業時間前から長蛇の列ができ、更には地元情報誌でも連載を持ち、多忙な日々を送ったと聞いています。
その中でオーラや気のチャンネルを視覚的に見る事ができる「チャクラリーディング」とそのチューニングの専門家であるスピリチュアルカウンセラーの嶋田氏と、人の背中を集中して視ると臓器から病気までもが視覚的に詳細に見透せる「人間レントゲン」の異名を持つ塩谷氏と出会い、初代の力に惚れ込んだ両名と共に沢山の方々を次々と癒やしていき、件数を追うごとにより現代医学では対処不可能な根深い問題をも、独自の気功によって短期解決できるようになったと言います。
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超えるべき壁
それは相談者の中に「気の通りにくい人」が一定数存在している事と、その原因や差が分からないという事でした。
「気が通りにくい」という事は対処するにしても効率が悪く、無理矢理にエネルギーを通すために初代の消耗が激しいとの事でした。
そして同時期に知り合いづてに四国に住む真言密教の高僧と出会い、相談をしたところ「霊的な影響、霊障によって気が通りにくいのだろう」という事と「運気や心身の悪い状態は霊障から生じる場合も多い」という事を教えられました。
初代はその高僧に「不動明王降神術(ふどうみょうおうおりがみのすべ)」という、人の身に密教の不動明王そのものを降ろし霊そのものを縛り付け降伏(ごうぶく)させ、仏力と自力を用いて無理矢理に成仏させるという強力な密教術を教えられ習得。
そして同時に、「大元帥明王降神術(たいげんみょうおうおりがみのすべ)」という、本来、対幽霊ではなく対「敵国」に対して用いられたとされる、霊的存在やその他の破壊と必勝祈祷に用いられる、現代においても完全に秘匿された究極の密教法を習得しました。 (この真言(密教の呪文)の全ては、インターネット検索でも出てきません。)
同時に対幽霊への霊視や霊感による占い相談も可能になり、それにより初代には気功師と霊能者を兼ねる形によりおおむね解決できない案件が無くなったと言います。
その頃からの先代は、霊能力者というよりも、いつしか全てを叶える「現人神」であるとして讃えられるようになりました。
また、周囲に実力のある神道系霊能者が増え、そのうち複数から「月讀命(ツクヨミノミコト)」という日本神話上の神の半身をその身に宿していると言われ、冒頭に書き記した神の正体と自らの力の根源を改めて知る事になったのです。
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神託と可能性
初代が信奉する通称「拝むおばあちゃん」という、当時90歳近い霊能者より神託が下ります。
「天から与えられた役割にせよ、苦しむはず、死ぬはずの人を生かし治してきた事で生じた業は避けられん。あなたは1年以内に死ぬだろう。寿命はまっとうできんが、多少でも生きながらえたければ東北から出て南へ向かう事だ」
その言を受けた先代は、「ヒーリングアルファ」と教育関係の会社をたたみ、全ての相談者に惜しまれながらも、旧友を頼りに遠く離れた岐阜県へと移り住みました。
それは目の前の人を全力で救うために自己犠牲をいとわない初代が、あえて望んで背負い続けていたものでした。
その頃より岐阜県岐阜市や愛知県名古屋市の地にて、「神気界」という看板を掲げ活動しており、かつてのような栄華は誇らずとも日夜占い鑑定を続け、魂を削りながらも多くの人を救い続け、初代皇導は2010年5月、不慮の事故によりその生涯の幕を閉じました。それにより、神気界は一度世の中から姿を消しました。